スペシャリティ材料の世界的リーダーであるアルケマは、2024年11月19日から22日までドイツ・フランクフルトで開催されるFormnext2024において、3Dプリンティング業界向けの持続可能性とイノベーションについて、バリューチェーン全体のパートナーと議論します。（ホール12.1、ブースC129）
アルケマは、一般工業、輸送、歯科、メディカル、コンシューマー市場に重点を置いて、3Dプリンティング用途に向けた幅広いソリューションと材料を提供しています。
アルケマは、3D プリント材料の性能と持続可能性を向上させるために、あらゆる可能な手段を模索しています。Formnext で業界のパートナーや関係者と出会い、この業界の未来について紹介し、議論できることを楽しみにしています。
アルケマは、UV 硬化用の液体樹脂、粉末床溶融結合用の熱可塑性粉末、フィラメント押し出し用の熱可塑性ペレットなど、3Dプリンティング用途向けに様々なテクノロジーを提供しています。
イノベーションによる持続可能性
アルケマは、脱炭素化、イノベーション、製造効率の目標達成への貢献、既存および新規のさまざまな取り組みを紹介します。これらの取り組みは、お客様の持続可能性目標をサポートし、材料のパフォーマンスを向上させることを目的にしています。以下はその例です。
カーボンフットプリントの少ないバイオマスバランス UV/LED/EB 硬化性樹脂
アルケマは、マスバランス* の取り組みの一環として、カーボンフットプリントを最大40%削減したバイオアトリビュート樹脂の新シリーズを発表しています。これらの製品は、中国とフランスの ISCC+ 認定工場で生産されています (2025 年には米国の工場でも生産開始予定)。
*マスバランスの管理手法は、対象となる原材料の全量を生産システムを通じて追跡し、監査可能な記録管理に基づいて、その原材料を適切に最終製品へ配分することを目的としています。物質保存の原則に基づき、認証された出力量が元の投入量を超えないこと、また適切な変換ロスや生産/組立比率が考慮されることが保証されます。サプライチェーン全体におけるISCC+認証は、再生可能な原材料の出所がISCC+基準を満たした持続可能なフィードストックであることを保証します。
バイオベースの UV 硬化型機能性樹脂
アルケマは、バイオベースのUV硬化型機能性樹脂を拡大し、USDA BioPreferred® プログラムの新しい認定を取得しています。
- Sarbio® 7407 フレキシブル アクリレート オリゴマーは、USDA 認定のバイオベース含有率が84%で、エラストマーの性能を実現します。
- Sarbio® 7405 強化型オリゴマーはバイオベース成分を50%含有し、硬度と柔軟性の優れたバランスを提供します。
- N3xtDimension® N3D-PR184-BIO工業用および消費者向けモデリング材料は、USDA 認定のバイオベース含有率が53%で、剛性、精度、解像度、および容易な加工性を兼ね備えています。
カーボンフットプリントのより低い PA11
アルケマは、ISO14040、14044、および 14067 規格に準拠して、バイオベースのポリアミド11の世界的な生産において1.3kg CO2e/kgのカーボンフットプリントを達成しました。
Virtucycle® リサイクル プログラム
ArkemaのVirtucycle®プログラムは、使用済みポリアミド粉末やプリント部品を回収するためのパートナーシップを構築しています。この取り組みには、EOS、HP、Materialise、Sculpteoといった業界をリードする企業も参加しています。
Easy3D オンデマンドプリンティングサービス
アルケマの Easy3D プラットフォームは、3YOURMINDと共同で開発されたオンデマンドの3Dプリンティングサービス向けに、材料選択ツールや認定サプライヤーへのアクセスを提供します。
パートナーシップを通じた持続可能性
アルケマは以下を含む多様な業界パートナーシップについて紹介します。
革新的な PA12 材料によるSLS（粉末焼結積層造形）技術の強化
アルケマは、市場中のPA12 パウダーの中で最も高いパウダーリサイクル性（リフレッシュレート）を備えた新しい Orgasol® PA12 パウダーをリリースしました。SLS 3DPユーザーにとって主なコスト要因であるリフレッシュ レートに対し、新しいOrgasol® PA12 パウダーは、PA12 ユーザーの大幅なコスト削減 (変動費用を最大 50% 削減) を実現すると同時に、美しい外観と滑らかな表面造形品の製造を可能にします。
HP 3D HR PA12Sの発売を可能にしたリフレッシュレートの高い熱可塑性パウダー
アルケマの PA12パウダーは、HP の Multi Jet Fusion (MJF) 技術向けに高いリフレッシュレートと優れた表面仕上げを提供する HP 3D HR PA12S の発売を実現しました。
Stratasys DLP プリンター用 UV 材料
アルケマとStratasysは、OpenAMプラットフォームを使用して、Stratasys P3™ DLP Origin®ソリューションにおいて、さらに4つのN3xtDimension®光硬化樹脂を認定するために提携しています。これらの高機能な材料は、プリンティングの精度と汎用性を高めるように設計されており、次のような利点があります。
- 高温耐性 (N3D-HT511)
- 難燃性 (N3D-FR512)
- 強靭性 (N3D-TOUGH784)
- モデリング用の高いバイオベース含有率(N3D-PR184-BIO)
Stratasys は、そのオープン プラットフォームを活用し、自動車、航空宇宙、歯科、産業などの多様な業界に対応して、革新の限界を押し広げています。
Rapid ShapeのDLP プリンター用UV 材料
Rapid Shapeとアルケマは、Rapid ShapeのDLP 3Dプリンターで認定されたN3xtDimension® 各種配合品を通じて、アディティブマニュファクチャリングの発展を推進するための戦略的パートナーシップを継続しています。N3D-PR184-BIO（50%以上のバイオ成分を含むモデリング樹脂）、N3D-TOUGH784（強靭化樹脂）、およびN3D-HT511（高温樹脂）は、Rapid Shape のオープン プラットフォーム システムで利用可能となり、高精度なモデリングと大量生産の産業用途に対応します。
Axtra3D プリンター用UV難燃性材料
アルケマとAxtra3D®は、同社の画期的なHPS（Hybrid PhotoSynthesis）技術を搭載したLumia X1プリンターで、N3xtDimension® 難燃性樹脂 (N3D-FR512) を認定するために提携しています。Lumia X1 3D プリンターは、卓越した精度、滑らかな表面、そして高速造形速度を提供し、最大限の効率を実現します。難燃性、印刷、材料特性における N3xtDimension® 樹脂の性能と Axtra の HPS プリンティング技術により、お客様は輸送およびエレクトロニクス用途で従来満たされていなかったニーズに対応できるようになります。
航空宇宙用途で使用される電鋳用マスク用の耐薬品性SLA樹脂
アルケマとFigure Engineeringは、電鋳工程で使用されるマスクの3Dプリント用に特化したSLA樹脂の開発において提携しています。このコラボレーションは、航空宇宙および防衛産業における従来のマスキング方法の課題に対処するため、より効率的且つコスト効率の高いソリューションを提供することを目指しています。Figure Engineeringの新材料「Resist 3DTM」は、アルケマの光硬化性材料を組み込んでおり、電鋳プロセスの効率を向上させながら、作業および材料コストの大幅な削減を実現します。
11月19日から22日までフランクフルトで開催されるFormnextのArkemaブース（ホール12.1、ブースC129）で詳細を紹介いたします。